地域住民がつくる こども場所

地域の寄り合い所 めだかとは

西諫早ニュータウンにある「地域の寄り合い所 めだか」は、子どもから高齢者まで、誰もが安心して過ごせる拠点です。
日中は高齢者を対象にした脳トレや歌の会が開かれ、毎週金曜日には子どもたちが集まる「放課後クラブ」が開催されています。
また、ハロウィーンやクリスマスなどの季節行事も行われ、地域の子どもや大人が一緒に楽しめる恒例イベントとして定着しています。

放課後クラブ 利用者の声

毎週金曜日の午後になると子どもたちが集まってきます。現在、利用登録をしている児童は小学2年生から6年生までの約10名。宿題に取り組んだり、カードゲームや折り紙をしたり、外に出て縄跳びやボール遊びをしたりと、それぞれが自由に過ごしています。
話を聞くと、「金曜日はめっちゃ楽しみ」「めだかの人はみんなやさしい」「友だちと一緒に遊べるのがうれしい」といった声が聞かれ、放課後クラブの時間を心待ちにしている様子が伝わってきます。

この場所が生まれたきっかけ

大規模団地である西諫早ニュータウンでは、入居開始から40年以上が経ち、少子高齢化が進んでいます。高齢者の居場所づくりが行われてきましたが、運営面の課題から一度は休止することになりました。そんな状況のなか「必要な居場所を続けよう」という思いから、2019年4月に「地域の寄り合い所 めだか」がスタートしました。

運営を担っているのは、民生委員・児童委員経験者や自治会関係者など、地域の実情をよく知るメンバーで構成された有志団体「グループめだか」です。代表の峯友清博さん、福田美子さんにお話しを伺いました。

峯友さん「当初は高齢者の居場所として始めましたが、子どもたちが放課後を安心して過ごせる場の必要性を感じ、こども場所としての活動も同時に行うようになりました。また児童数が減って子ども会が解散しているまちも多く、それに代わって季節イベントなどの楽しみが提供できないかと思ったこともきっかけとなりました。」

イベントは地域全体の楽しみに

母の日のフラワーアレンジメント、ハロウィーンパーティー、クリスマスパーティー、人形劇など、年間を通してさまざまなイベントが開催され、毎回20名以上の子どもたちが参加しています。

なかでも人気なのがハロウィーンパーティーです。お菓子がもらえる目印は、ランタンの明かりがついた家。子どもたちは「どこの家でお菓子をもらえるかな?」とワクワクしながら、夕暮れのまちを探検のように巡ります。

福田さんは「夕方からにぎやかな声が響きわたるこの日は、静かになっていたまちに久しぶりに活気が戻ってくるようで、大人たちにとっても懐かしくうれしいひとときになっています」と話します。

クリスマスパーティーでは、子どもだけでなく、高齢者、学生ボランティア、そして留学生も一緒に交流します。過去には留学生がベトナム料理を振る舞うなど、文化を超えた交流の機会も生まれました。これらのイベントは、地域全体で世代を超えた絆を育む、大切な場となっています。

地域みんなで支える居場所

福田さん「イベント時は、鎮西学院大学の学生ボランティアも参加してくれています。年齢の近いお兄さん、お姉さんと一緒に過ごせるので、子どもたちは大喜びです。
運営メンバーではない方々も、自らお手伝いを名乗り出てくれる人が増えました。また、地元の花農家の協力で母の日のフラワーアレンジ体験が実施できたり、元教員の方による科学教室が開催されたりと、皆さんの温かい協力に支えられていることを実感しています。」

活動の成果や次回のイベント告知をまとめた「めだかニュース」は、月に一度発行され、地域の8つの自治会に回覧されています。この定期的な情報発信は、さらに多くの住民に活動を知ってもらうきっかけとなり、協力の輪の拡大につながっています。

諫早市社協からはボランティア団体としてのサポートを受けるほか、県の「ながさき地域学習応援団」制度による講師派遣も活用。助成金や支援制度を組み合わせることで、子どもたちの負担をできるだけ減らしながら運営を続けています。

また、峯友さんを中心とする運営メンバーは、登校に不安を抱える子どもと保護者のサポートを行う「諫早こどもみらい応援団」の事務局としても活動。市内のフリースクールと連携し、こども場所に関わる団体同士での情報共有や相互サポートにも取り組んでいます。

こんな支援を求めています!

峯友さん「運営にはいくつか課題もあります。スタッフの高齢化が進んでいて、いつまで続けられるかが不安なところです。この地域には私たちと同じ70〜80代の世代が多く、バトンを渡せる50〜60代の世代が少ないのが現状です。
また、長年続けてきたことで、イベント内容のマンネリ化も気になっています。新しい企画を考えたり、スタッフを確保したりするのも大変です。

理想としては金曜日だけでなく、いつでも立ち寄れる常設の居場所にしたいと思っていますが、いまの体制では常時開所は難しく、人員のサポートがあれば本当に助かります。」

こども場所をやってみたい方へ

峯友さん「活動を始めるには、仲間と場所が必要です。仲間は、ボランティア活動に理解のある方(自治会役員や民生委員など)がいるとスムーズですが、何より大事なのは、まず一歩踏み出すことです。

始めてみると、同じ思いを持つ仲間や協力してくれる人たちも自然と集まってきます。小さな行動の積み重ねと人々の思いが、子どもたちの安心できる居場所を広げていくのだと思います。」

こども場所の名前
地域の寄り合い所 めだか
開催場所
諫早市堂崎町10-5

開催日
[放課後クラブ] 毎週金曜14:30〜17:00  [イベント]不定期開催
利用対象
小学生

利用料金
[放課後クラブ] 年間 1,500円  [イベント]1回 200円

運営
グループめだか(民生委員、元民生委員、市会議員など地域の有志)
利用目的
放課後の居場所、季節イベント
支援方法
ボランティアサポート、体験の提供、場所の提供
げる・運営うんえいする

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